残したモノをどう扱うか──それが暮らしの質を左右するのです。本記事では、ミニマリストの視点から「物を大切にする具体的な方法」と「暮らしに訪れる変化」をわかりやすく解説していきます。
この記事はこんな人におすすめです
- 「捨てるだけじゃなくて、残したモノを大切にしたい」断捨離中の人
- 「少ないモノでも満足できる生き方を知りたい」これからミニマリストを目指す人
- 「物を大切にして引っ越したい」引越し業者を探している人
1⃣ あなたは物を大切にしていますか?
実は物を大切にする・しない状態には、いくつかの共通点があります。まずは自分の現状を客観的にチェックしてみましょう。
- ✅ 友人を呼べないほど部屋が汚い
- ✅ 定位置がなく探し物が多い
- ✅ 衝動買いが多く物が増え続ける
- ✅ 安物買いをしがち
- ✅ 部屋の空気がよどんでいる(換気しない)
- ✅ 小さな手入れを怠る(掃除やメンテをしていない)
- ✅ 愛着のあるモノが少ない
- ✅ 買って満足して使わないことがある
- ✅ 物がよく壊れてしまう
- ✅ 家計・健康・時間の管理が乱れている
- ✅ 自己分析を日常的に行っていない

ミニマリズムに出会う前の僕はほとんど当てはまっていました!
引越しを控えている人の中にも当てはまる人は多いのでは?
2⃣ 物を大切にしないと起きる悪循環
物を大切にしないと何が起こってしまうのか?それは、一つや二つのデメリットがあるわけではなく、悪循環が始まってしまいます。つまり、負のサイクルが繰り返されるということです。
物を大切にしないと起きる悪循環:
- 物を大切にしない
- 物が増える・汚れる・壊れる
- 部屋が散らかる・不衛生な環境
- 探し物が増える・新たに物を買う
- ストレス、無駄遣いが増えて精神面・金銭面で苦しくなる
- 心の余裕がなくなる
- 人間関係にも影響(物や人を粗末に扱う姿勢)
→1.物を大切にしない と負のサイクルに陥ってしまう

物を大切にしていると思っている人の中にもストレス、無駄遣い、人間関係に悩んでいる人は多いでしょう。その原因は物を大切にしないことかも?
3⃣ 物を大切にすることで得られるメリット
物を大切にする習慣は、単にモノを長持ちさせるだけでなく、暮らし全体に好影響を与えます。
- 物が無くならないし壊れないため無駄な出費が無くなる
- 部屋が整い、スッキリし衛生的な空間で過ごせる
- 探し物の時間が減る
- 自己管理能力が高まり、健康や対人関係にも良い影響を与える
4⃣ 物を大切にする方法|断捨離や引越しにも役立つ10の習慣
プロの引越屋、兼、ミニマリストの僕が実践する“物を大切にする方法”を10個ご紹介します。これらを実践することで誰でも物を大切にできます。
モノを大切に扱うことは、断捨離やミニマリズムの実践だけでなく、引越しの効率化やコスト削減にもつながります。以下では、実生活で活かせる具体的な習慣を紹介します。
- 物を増やさない
- 購入前に考える
- 責任をもって買う
- 買ったらすぐ使う
- 物に呼称をつける
- 汚れは直ぐ拭く
- 月に一度のメンテナンス
- 音を立てない意識
- 感謝する
- 規則正しい生活習慣
1. 物を増やさない
増やさないことは断捨離の基本。ミニマリストのように持ち物が少なければ、引越し時の荷物も減り、引越し時間も運搬コストもかかりません。
2. 購入前に考える
「本当に必要か」を3日〜1週間置いて考えることで衝動買いを防止。結果的に不要な荷物が減り、引越しや収納も楽になります。
3. 責任をもって買う
安さだけで選ばず、耐久性や修理性を重視。長く使えるモノは、引越しの際も壊れにくく安心です。比較的安いものほど引越し作業での破損確率は上がります。誰かがデザインを考え、材料を加工し出来上がった“モノ”を使う責任を持ちましょう。
4. 買ったらすぐ使う
箱のまま置かずに使うことで役割が明確になり、不要ならすぐに手放せます。引越し作業中に見つかるモノは多いです。買って満足せずに使うことで物の価値を引き出せます。
5. 物に呼称をつける
「出勤カバン」など名前をつけると愛着がわき、扱いも丁寧に。断捨離のときも判断がしやすくなります。「この子は~」といった、我が子やペットを呼ぶような感覚を物にも持ちましょう。
6. 汚れは直ぐ拭く
小さな汚れを放置しないことで寿命が延びます。引越し前にきれいにしておけば、丁寧な扱いにもつながります。逆に汚いものは雑に扱われがちです。汚れをみつけた瞬間にその都度キレイにする心構えは物を大切にする気持ちを継続させます。
7. 月に一度のメンテナンス
靴磨き・包丁研ぎ・家電フィルター掃除を習慣にしましょう。大切な物を最高の状態で保て、引越し後も気持ちよく使えます。メンテナンスしている5分間はその物にしっかり向き合います。結果、愛着心がますます強くなります。
8. 音を立てない意識
物を扱うときに音を立てないようにすると、自然と丁寧な扱いになります。引越し作業でも「荷物を大切にする人」ほど物音がしません。普段、音を立てやすい場面で音を出さないようにしてみてください。きっと、丁寧に扱うはずです。
9. 感謝する
「ありがとう」と思う習慣は、モノとの関係を整える第一歩。不要になったモノも感謝して手放せます。毎日当たり前に使う服、靴、スマホ、寝具など、心の中で「ありがとう」と言ってみましょう。その物を大切にしたいと思えるはず。
10. 規則正しい生活習慣
生活リズムが整えば自分も整います。結果、モノの管理も自然に整います。日々、自分の生活スタイルを乱すことのない規則正しい生活習慣を定着させましょう。断捨離や引越しはその後の環境が大きく変わるライフイベントのひとつです。習慣を定着させる良い機会です。
最初は1〜2個の習慣だけを取り入れ、習慣化したら次を追加する方法がおすすめです。
5⃣ 物を長持ちさせるコツ
先ほどご紹介した物を大切にする方法を実践することがまず大切。さらに、長持ちさせるコツをおさえてその物を人生に欠かせないアイテムにしましょう。引越し後はこのコツを知らずに過ごすと物が傷んだり壊れたりしてしまいます。特に一人で動かせない大物家具などはポイントのひとつです。
- 適切な保管方法を知る(湿気・直射日光対策)
- 正しい使い方を守る(無理に使わない)
- 定位置を決めて乱雑に置かない
1. 適切な保管方法を知る(湿気・直射日光対策)
私たち人間が春や秋の過ごしやすさを好み、夏や冬にはエアコンなどで快適な環境をつくるように、モノにとっても「心地よい環境」があります。
特に注意したいのは湿気と直射日光です。
湿気がこもりやすい場所──例えば部屋の四隅、押入れの中、下駄箱などはカビの温床になりやすいポイントです。引越しのときに物を動かして「マットレスがカビていた」というケースは意外と多いものです。
また、直射日光が当たる場所では色あせや劣化が進みやすく、木製家具やお気に入りの服が傷む原因になります。
日陰で風通しの良い場所を選んで保管することが、長持ちさせるコツです。
「どうしても家で良い環境を整えにくい」という場合は、トランクルームの活用も一つの手段です。温度・湿度管理が整った環境で保管できるため、カビや色あせのリスクを抑えられます。
2. 正しい使い方を守る(無理に使わない)
モノを買うと必ず一緒についてくるものがあります。それは取扱説明書(取説)です。
しかし実際に読んでいる人は少なく、多くの場合は箱から出した瞬間に使い始めてしまうのではないでしょうか。
モノには必ず「正しい使い方」があります。自分の憶測で使ってしまうと、思わぬ故障やトラブルの原因になってしまうことも。
まずは取扱説明書を一度読んでみましょう。意外と知らなかった便利な機能や安全のための工夫が載っていて、新しい発見になることも多いです。
また、引越し業者に相談するのもおすすめです。毎日のように家具や家電を扱っているため、自然と専門的な知識が身についています。
「洗濯機はどこに置くのがベストか?」「普段の扱いで注意すべきことは?」など、疑問点を聞いてみればプロならではのアドバイスが得られるでしょう。
正しい使い方を守ることは、モノを長持ちさせるだけでなく、暮らしの安心感にもつながります。
3. 定位置を決めて乱雑に置かない
学校や職場では、自分の席が決まっているのが当たり前です。スーパーの商品棚、飲食店のメニュー表、図書館の本も、きちんと定位置が決まっているからこそ使いやすく、整理された環境になっています。
では、自分の部屋はどうでしょうか?
「なんとなく置いている物」「種類やカテゴリーがバラバラな物」「生活導線を考えずに置いた家具」──そんな状態になっていませんか?
物に定位置を与えることは、部屋をスッキリ保つための第一歩です。
特に大きな家具や家電は普段動かす機会が少ないため、引越しは定位置を見直す絶好のチャンスです。事前に見取り図を描いて配置をシミュレーションしておけば、引越し業者もスムーズに作業でき、暮らしやすい部屋づくりにつながります。
「モノの住所を決める」習慣があれば、片付けや掃除の手間も減り、自然と物を大切にできるようになります。

お気に入りの好きな物が長持ちできていると愛着がますます膨らみ居心地の良い部屋になっていきます。
6⃣【比較】物を大切にする人・しない人
物を大切にする人としない人を比較しました。物を大切にする人になりたいと実感します。
物を大切にする人
特徴
- 物がキレイで整頓されている(すぐに取り出せる)
- 不要な物を買わない・本当に必要な物だけを選ぶ
- 家に物が増えない・部屋がスッキリしている
- 汚れはすぐ拭き、毎月のメンテナンスを習慣化している
- 物を人のように扱い、愛着や感謝の気持ちがある
- 買ったら使い切る/眠らせない
- 規則正しい生活習慣・自己分析ができている
暮らし・結果
- 物が壊れにくく、使い込むほど味わいが出る
- ゆとりある暮らし・金銭・健康管理が整っている
- 他人にも優しく、自分に対しても肯定感がある
- 自分のことを大切にできる
物を大切にしない人
特徴
- 物が汚く乱雑で、取り出せない・探し物が多い
- 衝動買いが多く、安物買いを繰り返す
- 物が増えて部屋が乱雑・空気がよどむ
- 汚れを放置し、メンテナンスをしない
- 物を単なるモノとして扱い、愛着が薄い
- 買って満足して使わないことがある
- 不規則な生活で自己分析ができていないことが多い
暮らし・結果
- 物がすぐに壊れる・なくなる
- 常に余裕がなく、時間・金銭・健康の管理が乱れる
- 他人に対して厳しく、イライラ、冷たくなりやすい
- 自分のことを大切にできない

物を大切にできるのは一流のスポーツ選手のような才能がある人ではなく、誰にでもできることです。物を大切にしようとする姿勢になりましょう。
✅ まとめ|すべては「物を大切にすること」から始まる
引越しの仕事を通じて多くの物と触れ合う中で、私は「持っていること」と「大切にすること」は違うと気づきました。
「物持ちがいい」とは、たくさん物を所有していることではなく、一つひとつの物を丁寧に使い、長く大切にしていることを意味します。
物を大切にするための習慣
- 物をむやみに増やさない
- 購入前に「本当に必要か」を考える
- 責任を持って買う
- 買ったらすぐに使う
- 物に愛着を込めて呼称をつける
- 汚れはその場で拭き取る
- 月に一度はメンテナンスをする
- 雑に扱わず、音を立てない意識を持つ
- 日々「ありがとう」と感謝を込める
- 規則正しい生活習慣を心がける
これらは特別なことではなく、小さな積み重ねです。
まずは「汚れをすぐ拭く」「月に一度メンテナンスする」といった簡単なことから始めてみましょう。
その習慣は、必ず暮らしの質を変えていきます。
物を大切にすると人生も整う
仕事も家庭も人間関係も、そしてお金や健康さえも──
物を大切にする人は、やがて心も暮らしも豊かになっていきます。
もし今、何か悩みや迷いがあるなら、まずは身近な物を大切に扱ってみてください。
一見関係なさそうなことでも、不思議と巡り巡ってあなたの人生に良い影響をもたらしてくれます。
断捨離・引越しは「物を大切にする心」を育てるチャンス
断捨離や引越しは、物との向き合い方を見直す絶好の機会です。
不要な物を手放すことで、残った物をより大切にできるようになります。
その先に訪れる変化を、どうぞ楽しんでください。
最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。
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